抄録
本研究の目的は、大学生のグループワークの状態を「分化」と「統合」を測定する尺度を用いて検証し、コンフリクトの発生や当事者の満足度に影響を与える要因を明らかにすることとコンフリクトへの有効な対処を可能にするツール(チェックシート)の作成であった。進行中のグループワークに参加していた大学生に、自分たちのチームの分化と統合の達成度を測定する質問に回答を求めた。その結果を因子分析したところ、分化尺度に3つの構成要素(”モチベーション”、”差異の容認”、”信頼関係”)、統合尺度に4つの構成要素(”グループの指向性”、”モニタリング”、”コミュニケーション”、”相互理解”)が得られた。それぞれに正の相関関係が見られた。また、コンフリクトの発生には、課題の遂行に直接影響のある要素とチームの人間関係に関連する要素が影響を与えていることが分かった。これらの結果を反映したグループワークのチェックシートを作成し、検証実験を行ったところ好意的な意見を得られた。