フェーズフリーの概念に対する理解が深まり活用の機会が広がるにつれて,フェーズフリーのデザイン手法および評価手法の必要性が高まってきた。フェーズフリーデザインの評価は、日常時および非常時それぞれのフェーズにおける「汎用性」と「有効性」の評価と、ベンチマークとなる比較対象の製品・サービスとの関係性で表される。本稿では、評価の全体設計とプロセスをまとめ、12のデザイン事例を紹介し、評価の傾向を分析した。今後は、評価結果のさらなる分析に加え、開発および啓発のためのフレームワークの構築やデザイン事例のアーカイブ化が必要である。