この研究は、創造性研究のケーススタディです。創作における発見とはどのようなものか明らかにするために、発見を伴う創作を支援するためのツールを設計し、設計したツールを使用した創作の様子を観察しました。筆者はケーススタディとして、模様の創作を取り上げ、発見を伴う創作を支援するために、基本となる模様を重畳させることによって新たな模様を創作する方法に着目した。最後の観察では、創作を支援する環境だけではなく、創作者自身が、目の前で見えている模様に対して意識して何かを解釈しようとするメタ的な態度が発見を伴う創作を行うためには必要であり、その結果得られた視点を持って、さらなる発見が行われること(解釈量と発見の関係)が明らかとなった。