高齢化に伴い緑内障や網膜色素変性などを原因とする中途視覚障がい者は増加傾向にある。併せて視覚障害による服薬トラブルも増加傾向にあり、医薬品のデザイン改善や服薬支援ツールの必要性が高まっている。そこで本研究では、薬剤の製造方法や包装方法、服薬支援の取り組みについて調査し、薬剤に関する視覚障がい者への新たな支援の可能性について述べる。支援の方向性として先行研究で抽出された「錠剤の紛失」「薬を飲み忘れる」「説明を覚えにくい」「複数の薬の組み合わせがわかりにくい」「薬の種類を間違えてしまう」の5つの困りごとの改善を目指す。文献調査に加え、錠剤の形状や包装デザインのアイデアスケッチを作成し、総合包装企業にインタビューを行い、留意しなくてはならない点についても調査した。企業へのインタビューでは、法律上、製造上の可否を具体的に明らかにすることができた。今後は薬局の服薬支援についても調査し、困りごとに対してさらにアイデアを展開し、制作物を用いて当事者へのインタビュー調査を重ねていく。