近年、地球環境問題への関心の高まりに伴い、欧州を中心としてサーキュラーエコノミーという循環経済への移行が大きな話題となっている。私たちの生活を持続可能なものにし資源不足の問題を解決するため、大量生産大量消費型のビジネスモデルから、「モノの長寿命化」と「稼働率の向上」を前提としたサーキュラーエコノミー型のビジネスモデルへの転換が求められる。本研究では、「モノ売り」から「コト売り」へのビジネスモデル転換に際して、単に利用型に変えるモデルでは、実際は短期レンタルになっているだけで、サーキュラーエコノミーが目指す共有財にはなっていないという問題に着目し、カーシェアリングサービスの利用者と、中古車を購入し親戚と共有財として共同利用をしている2つのタイプの比較分析を行った。そしてその違いから、単なる利用型のシェアリングサービスから、コモンズとしての利用型への転換に対しての課題を整理し、所有権や管理の手間をシェアする仕組みや、不特定多数の匿名コミュニティの中でも、個人情報を適切に開示し、権利や責務の範囲を明確化できる仕組みの整理を試みた。