日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会第71回研究発表大会
セッションID: B6-02
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コトの再生機としての「しかけ絵本」
駄菓子屋を事例に
*松岡 美佑安井 重哉岡本 誠
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抄録

駄菓子屋は明治時代から子供たちが駄菓子やおもちゃを買う場所として親しまれてきた。しかし、少子化や物価の高騰などによる経営難によって、駄菓子屋の消滅が危惧されている。駄菓子屋は子どもが社会性を学ぶことができる場所であるだけでなく、地域のコミュニティを支える拠点としても機能していた。このような昔ながらの駄菓子屋の消滅は免れないかもしれないが、駄菓子屋が担う様々な役割や魅力、その重要性を後世に伝えるべきだと筆者は感じている。そこで筆者は、駄菓子屋での出来事を残すためのしかけ絵本を制作した。しかけ絵本を選定した理由としては、立体的で動的な表現に起こすことで、没入感のある追体験を提供できるだろうと考えたためである。そしてなにより、アナログのインタフェースを持つしかけ絵本であれば、読者とのインタラクションによって深い印象を残しつつ、駄菓子屋に残る昔ながらの雰囲気を表現できると考えたためである。制作したことによって、しかけ絵本には五感に訴えかけ、雑多に情報を載せても違和感なく楽しめるという特性があり、人が様々な営みを行いながら生活する様子を残し、再生することに適していることが示唆された。

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