日本科学教育学会年会論文集
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Print ISSN : 2186-3628
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F211 初級日本語習得における学習者の認知・情意過程 (1)
西村 よしみ
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p. 39-40

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抄録

本研究の目的は,初級日本語学習者が日本語を学習する過程において,学習者の背景にある文化が,学習の認知的・情意過程にどのような影響を与えるかを検討するものである。ここでいう,文化とは,学習者の背景にある価値観や社会通念に限定し特に人間関係を中心に考察した。学習者の持つ文化を二つのタイプに分け,日本と同じ文化タイプに属する学習者は,日本語授業によって提示される文化・社会的情報を容易に理解することができるが,文化の近さが興味を継続させる要因とはならない事が分かった。また、異なる文化に属する学習者は,理解には困難を感じるが興味を喚起することができる。 文化の差異を明確にして教材を提示する事により,学習者の認知・情意過程に継続的な動機付けを与えうる事が分かった。

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© 1994 日本科学教育学会
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