抄録
占いや超能力,UFOや宇宙人といった現在の科学知識では解明できない不思議な現象を信じている若者が増加している。本研究の目的は,不思議現象を信じている中学生(信用群)と信じていない中学生(不信群)の科学に対する情緒的イメージの異同を明らかにすることである。SD法による調査を実施し,科学に対するプロフィル及び意味構造を分析した。その結果,信用群と不信群の科学に対する情緒的イメージに明確な違いは見られなかった。不思議現象を信じているかどうかに関わらず,中学生は科学に対して曖昧なイメージを持っていることが明らかにされた。