抄録
今回の学習指導要領の改訂により, 理科においては, 「児童生徒が自然に親しみ, 目的意識をもって観察, 実験を行うことにより, 科学的に調べる能力や態度を育てるとともに, 科学的な見方や考え方を養う」ことがねらいとなった。また, そのねらいを達成するために, 自然体験や日常生活との関連をはかった学習及び自然環境と人間との関わりなどの学習を一層重視するとともに, 児童生徒がゆとりを持って観察, 実験に取り組み, 問題解決の能力や多面的・総合的な見方を培うことを重視することがあげられている。本発表では, その中で「自然環境と人間との関わり」, また「多面的・総合的な見方の育成」に関わって, 小学校6年単元「生物のくらしと環境」の実践を通して得られた理科学習のあり方についての知見を報告する。