日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 1A1-W2
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発表
1A1-W2 普通科「情報」の履修状況と履修内容の比較検討(高校普通科情報開始後の情報リテラシーの現状と課題,学会企画課題研究,転換期の科学教育)
加納 寛子
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抄録
情報化社会の進展などの社会的背景から,小学校・中学校は平成14年度から,また,高等学校は平成15年度入学者から,新しい学習指導要領に基づく情報教育を取り入れた教育課程が実施されるようになった。大学関係者の間でも,入学段階までに,情報に関する基本的なことを学んだ学生が入学してくると,とても高い期待が為されていた。だが実態は,期待通りのものではなかった。そこで,大学入学者に対し,高等学校普通科情報の履修状況に関するアンケートを行った。その結果,平成18年度入学者の約40%は,全く情報の授業を履修してきていないことがわかった。平成18年度中に履修漏れ等がメディア等で指摘されたこともあり,平成19年度入学者で,情報の履修時間が0時間であった学生は5%未満となった。また,履修時間が1時間〜20時間以内の学生は,平成18年度には25%いたが,平成19年度には10%となり,全体として履修漏れの状況は改善してきていると推察される。だが,まだまだ相対的な時間は不足しており,加えて,学習指導要領に即した指導が行われていない問題点が指摘された。
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© 2007 日本科学教育学会
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