抄録
本研究は,ある条件下で問題つくりの課題を出し,どのような視点からその課題に取り組むか,その特徴を分析した。作られた問題は同じような問題が多く,数学に対する受け身な姿が見られた。この様な受身なアプローチから,問題を豊かに広げる能動的なアプローチへの転換が必要とされるが,その方法として,テクノロジー環境の可能性を考えてみた。特に多様な表現(表,幾何の図,グラフ,式)が同時に利用できる環境は,程よい枠の中で実験をして確認できる,同じ問題を探求するにも複数の方法があるなど,良い探求環境を与えてくれると考えられる。問題つくりの課題を例に,テクノロジーを使ってどのような探求と問題っくりが可能であるかを考えてみた。