抄録
本研究は2008年3月に発表された新学習指導要領で中学校数学科に新たに新設された領域「資料の活用」の授業を、インターネットで公開されている実データや生徒自らが調査をして得たデータを活用して、習得、活用の各段階での学習形態に着目し,ICTの利用による効果的な授業の構築を目指した研究である。特に、中学校3年生で学習する「標本調査」の単元用に、Excelシート、「標本調査」と「アンケート集計用」を作成した。生徒一人一人が考えた仮説を、アンケートを用いて検証し、その結果をまとめて、発表する授業を行った。ICTを効果的に用いることで生徒が自らの考えを統計を用いて表現することができただけでなく、クリティカルに資料をみる態度も養うことができた。