抄録
小・中学校の教員が自分の理科の授業を参観される回数は年間数回しかなく,特に小学校学級担任は少ない。また,多くの小学校教員は理科の研究や研修目的で他校の教員と会合する機会がほとんどない。さらに,小学校においては,理科に関する校内研修を3校に2校の割合で行っておらず,指導の苦手意識を克服する研修機会に乏しい状況であることが明らかになった。また,観察・実験に必要な費用は,小・中学校ともに標準的な試算値を大きく下回っており,学校現場で観察・実験を十分に行うのが難しい状況であることが明らかになった。