本研究では,2008年度に(独)科学技術振興機構(JST)の「地域ネットワーク支援事業」で採択となった「ふくしまサイエンスぷらっとフォーム(spff)」事業において福島大学が果たした役割について述べる。昨年度は同事業の特徴と課題について概観した。本年度はその中から同事業に参画する機関等の多様な業種、専門分野、参加形態、地理的条件などを考慮して科学普及活動においていかに連携すべきかを、コーディネーターで事務局でもある福島大学の取り組みから、(1)異なる分野の連携方法、(2)科学普及活動における活動形態の拡大をめざした図書館サイエンスワークショップの取り組み事例、(3)連携事業の評価方法を中心に報告する。そして福島県のように科学普及活動が必ずしも活発とはいえない地域における連携事業の展開の方法について考察する。