2008,2009年度に引き続き,数学教育におけるテクノロジーの活用に関して議論する.数学の探求活動のツールとして動的図形学習ソフト,グラフ電卓の利用,プログラミングの利用,画像処理の中での数式処理,ON-Line教育や電子黒板など,数学教育の中でのテクノロジーの活用の幅が広がっている.過去2回の自主課題研究ではテクノロジーを活用することにより,新しい課題や課題の新しい発展の可能性を探った事例について検討してきた.これらは,生徒や学生の動機づけになり,授業を楽しくし,創造性の育成につながることを示唆している.本年度は,教育で可能な情報機器の多様化に向けてテクノロジー(ICT)活用の将来像について議論する.