抄録
人間は生きるためにものをつくってきた。生きる営みとつくる営みは一体化していた。しかし,生活と切り離せないものづくりに内包された技術学を学ぶ技術教育が,日本の普通教育では軽視され,唯一,小・中・高一貫しない教科となっている。このような問題意識を背景として,本報告では,現代の子どもたちがおかれている状況を鑑み,技術教育が目指す固有の学力である技術的能力,いわゆる技術的認識,技能,技術観を基点に,幼い頃からのものづくりの経験から得る学習レディネスの重要性を考察するとともに,技術教育と科学教育との関連を検討する。