抄録
知の創成を中核に据えた理数科教育を実現するためには,新たな教育課程の編成と,学習者に応じて適切な指導・支援ができる教員の育成が重要となる。本研究では,算数課題遂行時の教授者(教師)と学習者の脳活動を同時計測し,教授者の学習者に対する観察が,脳活動データにどのような特徴をもたらすのかについて検討することを目的とした。実験の結果,教授者の脳活動データが,学習者のそれに連動して変化する場合と,変化しない場合が存在し,このことが学習者の理解の度合いに影響することが予想された。教授者が学習者に対して行う観察の特性を,脳活動データを用いて分析することが可能になれば,知の創成を育成する教師教育に活用可能であると考える。