抄録
米国の大学教育においては、講義だけでなく議論に参加する形の授業形態が推奨され、さまざまな材料をもとに議論が行われる。本稿では、ビジネス教育向けに作成したマンガ教材を用いて、米国の州立大学で実施した授業について報告する。マンガを用いた授業を一学期間の講義予定の一部として位置づけ、大学院生および学部生の合計3科目を対象に実施した。科目ごとに異なる問いのシーケンスを組み、授業を行った結果、ビジネスに対する考え方やコミュニティサイトの利用、現在のソーシャルメディア利用に関して、さまざまな意見を引き出し、かつ米国と日本の異なる背景についての討議を活性化することができた。