抄録
本稿の目的は,理科と数学の概念のつながりという視点から,どのような問題に対してどのような生徒が文脈依存するのかを明らかにすることである.ザンビア高等学校において、理科と数学の文脈依存性を調査し,数量化III類を用いて問題と生徒を分類した.その結果,問題と生徒は大きく3群に分かれた,次に各生徒群において,概念地図法を用い,両教科の概念のつながりの実態を明らかにした.その後,各問題群の特徴と各生徒群での概念のつながりと関係を考慮した.その結果,文脈依存する問題は生徒群によって異なり,それぞれの生徒群において両教科の概念のつながりが異なっていることが明らかとなった.