本報では,大学の教育学科316名及び看護学科265名の学生を対象に,生命倫理問題に関する質問紙調査を実施し,学生の「生命倫理問題」に対する関心及び意見の相違を分析した.
「遺伝子診断」に関しては,教育系は80%,看護系は67%が肯定的な意見を持っており,「羊水検査」は,教育系75%,看護系62%が肯定的な意見を持っていた.「臓器移植・脳死」は,教育系76%,看護系79%の学生が推進的な意見を持っており,「着床前診断」は,教育系72%,看護系74%の学生が否定的な意見を持っていた.学科による相違を分析した結果,「遺伝子診断」「羊水検査」「臓器移植・脳死」では有意差が認められた.生命倫理問題に対する関心は,教育系の学生が看護系の学生より低かった.生命倫理は,将来,自分自身が直面することになる問題も含んでおり,学校教育では,生命を扱う理科(生物)においても適切に指導していくことが必要であると考える.