中学校2 年生「電流とその利用」単元において,学習指導要領から,磁界の概念の導入とともに,磁石や電流がつくる磁界の観察から,磁界を磁力線で表すことを理解させるねらいがある。しかし,観察だけでは磁界がつくる模様しか見ることができないため,その模様から磁力線を想定しなければならない。先行研究では,磁界が作る模様と磁力線が関連付けられていないという調査結果が得られ,理解させることが難しい現状が明らかになっている。そこで,AR 技術を用い,棒磁石が作る磁界について磁力線と磁界の向きの矢印を重畳表示し,磁界がつくる模様と磁力線を同時に観察することで学習理解を促す教材開発を目的とした。