主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第41回年会 香川大会
開催日: 2017/08/29 - 2017/08/31
大学の国際化が急速に進展する中で、講義を英語で行う大学が増加している。英語による講義は、特に理工系の分野においてニーズが高く、理工系の教員は英語による授業実践を迫られている。こういった状況を背景に、筆者らは理工系講義の特性を抽出し授業実践に活用できる英語・日本語理工系講義コーパスOnCAL (Online Corpus of Academic Lectures,http://www.oncal.sci.waseda.ac.jp/)を構築した。本研究では、日本語と英語の理工系講義コーパスを解析して、両者にみられる言語表現の相違点を明らかにした。得られた知見は、両者間の言語的違いのみならず、講義スタイルや科学教育の捉え方などを含む教育文化の違いを浮き彫りにしている。特に日本の科学教育は、明治以降の翻訳の成果に大きく依存しており、 日本語・日本文化固有の特徴を有していることは明らかである。このことから、日本人科学者が英語で講義をすることは、単に教授言語を日本語から英語に移し替えることを超えた、科学教育文化に関わる議論であると言える。