本研究では,採用1年目の理科教師が,何の影響によって,どのように授業観を形成していくのかを明らかにすることを目的とした。本研究では,平成28 年度4月に採用された理科教師2名の参加のもとに調査を行った。平成29 年3月にインタビュー調査を行い,得られたデータを質的データの分析手法のひとつであるSCAT(Steps for Coding and Theorization:大谷,2008:2011)を用いて分析した。その結果,①(教科を理科に限らない)同僚との対話や授業観察が彼・彼女らの授業方略に強く影響を与えること,②自身が教員養成段階より保持している授業観を,生徒・学校の実態に合わせて,より実践において適応可能なものへと発達させていること,の2点を指摘した。