本研究は,教育実習の授業観察実習プログラムを開発し,実習生の省察を事例的に検証することを目的とする.また,その過程を通し,開発したプログラムの評価を行うことも目的とする.授業観察後に行うリフレクション(以下,授業観察リフレクション)と3 回の授業観察リフレクションを総括しておこなうリフレクション(以下,総括リフレクション)とを比較し,省察の内容を比較し特徴を抽出した.その結果,実習生が省察の枠組みを拡張していったことが明らかになった.また,授業観察リフレクションと総括リフレクションでは,省察する内容が違うことが明らかになり,総括リフレクションを授業観察実習に加えることの効果が示唆された.