主催: 一般社団法人日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第43回年会
回次: 43
開催地: 宇都宮大学
開催日: 2019/08/23 - 2019/08/25
山形大では学習達成度の直接評価を目的として,「基盤力テスト」を全学的に実施している.基盤力テストの特徴は,受験者がスマートフォンを用いて解答すること,受験者の解答に応じて出題される設問が変わる方式(コンピュータ適応型テスト)を採用していることである.本研究では,山形大の1年次の基盤共通教育の成果と課題を見出すため,第1回(2017年度)テスト,および第2回(2018年度)テストの実施データについて比較分析を行った.その結果,教育プログラムAにおいては,化学の平均能力値が有意に向上したことから化学についての教育が適切に行われていることが示唆された.一方,教育プログラムBにおいては,化学の平均能力値が期待通りに向上しておらず,授業で初歩的なことからより丁寧に解説する等の改善案が検討された.