主催: 一般社団法人日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第43回年会
回次: 43
開催地: 宇都宮大学
開催日: 2019/08/23 - 2019/08/25
仮説設定を促進する指導方略である「予想→仮説アプローチ」を高等学校物理力学分野において長期的に実践し,当該アプローチを用いて仮説を設定することのできた生徒の数がどの様に変化するかを調査した.結果として,実践回数を重ねることにより仮説を設定することのできた生徒の数が増加し,最終的には9割以上の生徒が仮説を設定することができた.一方で,実践を重ねた後でも,仮説と予想を十分区別し認識している生徒の数は多くなかった.その理由として,当該アプローチの特質上,生徒は特段の意識をすることなく自身の予想の根拠を基にして仮説を設定しており,生徒が予想と仮説を同一のものあるいは連続したものとして認識している点が考えられる.