主催: 一般社団法人日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第43回年会
回次: 43
開催地: 宇都宮大学
開催日: 2019/08/23 - 2019/08/25
本研究の目的は,三角比における困難感尺度を開発し,その信頼性と妥当性を確認することであった. 3大学の大学生 270 名を対象に,質問紙調査を行なった.探索的因子分析の結果,三角比における困難感は,「問 題解決」と「相互関係」,「鈍角の三角比」,「三角比に関する定理」で構成されることが明らかとなった.基準関 連妥当性を検討するために,三角比の得意度および容易さとの相関係数を算出したところ,4因子とも負の相関 が認められた.さらに,困難感因子の学年間および学校間の差異を検討した.その結果,(1)偏差値の低い学生 は困難感が高いこと,(2)学年が高くなると,三角比に関する定理への困難感が高くなることが明らかとなった.