主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
本研究は,東アジアの小中学生,教員,研究者対象の調査で科学技術人材育成の現状と課題を明らかにし,科学技術教育の再構築を目的とする.浙江では科学の免許の教員が中学校科学1科目を教え,北京・上海では物理・化学・生物の3科目をそれぞれ物理・化学・生物の免許の教員が教え,地学は地理で教える.日本では地学分野を理系教員が教えるのに対して,北京や上海ではこれらを地理教員が担当するため,教科書においても空間的に思考させる内容が少ない.また,技術は高校で教える.一方,台湾では科学と技術を最近まで小・中学校とも1科目で教え,ほぼ科学の教員が担当した.現在,このような様々な科学技術カリキュラムのもとで学習した北京・上海・浙江・台湾と日本で,科学技術者を育成するために重要な要素である空間能力に焦点をあて,保護者を含めた科学技術的な体験や科学技術への興味,教科固有空間能力と汎用空間能力等の調査を進めている.