主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
本研究の目的は,日本,北京,上海,浙江,台北において第3学年から第9学年までの児童・生徒を対象として実施している調査のうち,主に月の満ち欠け(ボールを用いたモデル実験)課題と空間認知(SPTとMRT)課題の関連について,日本の公立中学校3年生(第9学年)253名のデータを用いて分析を実施し,先行研究と類似の傾向が認められるか予備的に検討することである.分析の結果,月の満ち欠け課題とSPTでは男女差は認められなかったものの,MRTでは男子の得点が女子の得点より高いという結果であった。また,相関係数を算出したところ,月の満ち欠けとSPTの値はr = .628,月の満ち欠けとMRTの値はr = .320,SPTとMRTの値はr = .376であり,男女別では男子の方がやや高い傾向を示した.これらのことから,本研究における調査課題は類似の先行研究と概ね同様の傾向を示すものと考える.