日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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全国学力・学習状況調査「理科」の回答に求められる読解レベルの傾向
*長沼 祥太郎
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抄録

全国学力・学習状況調査「理科」はどのような能力を評価しているのか,という問いは理科教育において重要である.そこで本研究では,全国学力・学習状況調査「理科」の問題文の読解レベルを知ることを目的とした.この目的のため,全国学力・学習状況調査の問題文(選択肢含む)を日本語テキストの難易度判定ツール『帯』にかけて分析し,平成24年,27年,30年の経年比較を含めて傾向を分析した.その結果,小学6年生を対象とした調査では28%程度,中学3年生を対象とした調査では22%以上(平成24年の調査を除く)の問題文が,対象学年以上の読解レベルであることが明らかになった.今後,こうした問題文の使用が理科の学力を評価する上で必須かどうかについて,より議論を深めることが求められる.

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