主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
本稿の目的は教科等横断的視点による家庭科教育と数学教育を統合したカリキュラム開発のための枠組みを提案し,具体的な授業案を一例として示すことである.カリキュラム開発のための枠組みとして,まず,STEM教育における4つの統合の度合いによるアプローチを枠組みとして示し,各教科の本質・特徴を把握した.次に,4つの各アプローチにおいて想定しうる統合可能な学習内容や方法について既存研究も含めて整理し,提案した.家庭科は広い分野に渡り,学習内容の文脈・方法が統合不可能な性質を有しているため,数学教育の視点を参考として,社会文化的アプローチの幾つかの視点から各アプローチにおいて両者の統合を図った.最終的には具体的な教材開発の例として, Interdisciplinaryアプローチを用いて,家庭科の三原組織を教材として民族数学的視点とICTの利用等を含め,両教科の統合について授業構想案を示した.