主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第45回年会 鹿児島大会
開催日: 2021/08/20 - 2021/08/22
本発表は乳幼児時期からの論理的思考の体系化を試みた研究の一部である.クラフト紙で遊ぶ乳児(1歳児クラス:2歳10カ月)の活動記録から,内田ら(2014)の「幼児の論理的思考の分類規準」に示されている「規則性・法則性」,「比較・分類」などを含む6つの分類規準に基づいて乳児の論理的思考の萌芽を分析した.その結果,本調査の対象児の活動を通して,6つの分類規準全てについてその萌芽が確認できた.また,「時系列因果・因果関係(可逆的因果)」の萌芽には,「仮説・確認」の経験が関与していることが示唆された.0歳児クラスの乳児を対象とした先行研究(椎橋ら,2020aなど)で論理的思考の萌芽としての「遊びに内在する要素を確かめる行動」を報告したが,本調査の対象児においても同様の論理的思考の萌芽が確認できた.