日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
標本データに基づく統計的推論力の概念規定とその特定方法の検討
―変動性に着目して―
*塩澤 友樹
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抄録

本研究の目的は,標本データに基づく統計的推論力の概念を規定し,変動性に着目して,その概念を特定するための方法に関する示唆を得ることである。この目的に対して,本研究では,統計的リテラシー,統計的推論力,統計的思考力の関係を整理し,標本データに基づく統計的推論力の概念を規定した。そして,統計的問題解決における変動性の位置づけを明確にし,Shaughnessy (2007)の8つの変動性のコンセプションを参考に,変動性に着目してその概念を特定する方法について検討した。その結果,(1)標本データに基づく統計的推論力では,Shaughnessyの8つの変動性のコンセプションの内,6つが主として関わること,(2)変動性のタイプに対応する統計内容を検討することで,変動性に着目して,標本データに基づく統計的推論力の概念を特定することが期待できることの2つの示唆が得られた。

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