主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第46回年会
回次: 46
開催地: 愛知教育大学
開催日: 2022/09/16 - 2022/09/18
本研究は,STEAM教育を実践の場で展開するための研究として位置づけられる.小学校において,「直感」を働かせるArtを基盤としたSTEAM教育の枠組みを意識し,個々に調整が必要なキット(不完全なキット)による楽器制作をおこなった.活動の評価は,事前と事後のアンケート調査・自由記述によっておこなった.事前のアンケート調査では,楽器制作について「難しいだろう」と感じた子どもが7割程度見られたが,事後は「うまくいった」と感じた子どもが増加していた.自由記述では「切りすぎてしまったら,次はどのくらい切ればよいのかを考えられるので,それも勉強になると思いました」といったものがみられた.結果として,「不完全なキット」としての楽器の制作が,「直感」を働かせるArtを基盤としたSTEAM教育の実践の場,特にEngineeringにおける「目的をもった試行錯誤」の場として機能したことを確認することができた.