主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第47回年会
回次: 47
開催地: 愛媛大学
開催日: 2023/09/18 - 2023/09/20
本研究では,TIMSS2019 中学 2 年生の公開データを用いて,中学生の数学と理科に対する情意面の特徴を捉える.分析対象は,TIMSS2019 に参加した中学 2 年生 4446 名のうち,数学と理科の質問紙調査にある 67 項目に完全回答した 4134 名である.分析の結果,数学と理科では,情意面の様相が異なることが浮かび上がった.例えば,数学/理科の勉強や数学/理科について,理科よりも数学に否定的な生徒が多い一方で,授業や勉強の価値については,数学に肯定的な生徒が多いことが分かった.本研究は,情意面の視座から両教科の固有性を捉えたと考えられる.また,情意面と学力の関連を考えると,数学と理科に対する難しさや苦手さの緩和に視点を置く取り組みの重要性が示唆された.