日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
理科の見方・考え方と数学の見方・考え方から多角的に捉えることができる授業開発
吹き矢を題材とした高等学校物理基礎と数学Ⅲの教科横断型授業
*島本 史也高阪 将人渡邊 耕二
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抄録

本稿では,理科の見方・考え方と数学の見方・考え方から事象を多角的に捉える授業を開発するとともに,その効果を検証した.そのためにまず,学習指導要領及び先行研究から本稿における「理科の見方・考え方」と「数学の見方・考え方」を定めた.次に,両教科の見方・考え方から事象を多角的に捉える授業として,吹き矢に着目した.その後,中等教育学校の6年次生(高校3年生)16名に授業を実践し,授業の効果を検証した.その結果,生徒達の解法として,「数式から考える」と「実験から考える」が提案された.また,両者の見方・考え方を同時に働かせることで,変数設定の重要性に気付いたり,科学的思考の順番が整理できたりすることが明らかとなった.つまり,理科の見方・考え方と数学の見方・考え方を同時に働かせることで,事象を多角的に捉え,科学的な思考を深化させる可能性が示唆された.

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