日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 1
会議情報

論文集
小学校第6学年における「マイクロプラスチックによる生物濃縮のしくみ」を活用した食品の安全に関する科学的判断を促す授業の開発と評価
*松山 友香神山 真一舟生 日出男山本 智一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

本研究では,第6学年理科「生物どうしのつながり」において,マイクロプラスチック(以下,MPs)による生物濃縮のしくみを活用した食の安全に関する科学的判断を促す授業を開発し,「科学的な判断」と「意識の変容」の観点で,授業の効果を分析した.授業では,松山ら(2023)によるシミュレータとアーギュメントを導入し,マグロへの有害物質の蓄積と食中毒予防の視点から食の安全を科学的に判断させた.「科学的な判断」におけるアーギュメントの記述分析では,41名中34名の児童が,生物濃縮のしくみとMPsの性質を活用した科学的判断を正しく行えたことが明らかになった.「意識の変容」における質問紙調査では,特に,日常生活と食中毒予防における科学的判断の有用性を認知させることができた.

著者関連情報
© 2024 日本科学教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top