日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
自発的にパターンへ着目する幼児の語りの特徴
*福澤 惇也
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抄録

本研究の目的は, 年長児がパターン課題に取り組む過程においてSFOP(Spontaneous Fo-cusing on Patterns)を発揮する際, どのような語りを伴っているのかを質的に明らかにすることである. 2025年5月, 福井県の幼稚園に通う年長児6名を対象に調査を行い, そのうちSFOP傾向が顕著であった1名の男児の逐語記録をSCAT(Steps for Coding and Theorization)により分析した. その結果, 男児の語りは「構造の発見」「言語的意味づけ」「自己・他者への説明」へと展開しており, SFOPが思考の深まりとともに語りを通じて可視化されることが示された. また, パターンの構造的な特徴に加え, 数の整合性にも言及するなど, 言語を通じた構造に対する理解の深化が見られた. これらの結果から, SFOPは単なる一時的な気付きではなく, 子どもが自分の言葉で気付きを整理しながら, 徐々に理解を深めていく思考のプロセスであることが示唆された.

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