日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
児童の結論の記述に関する論理学からの分析
*孕石 泰孝
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抄録

児童に実験結果を,「結果」「考察」「結論」の3つの項目からまとめさせると,「結論」が「過去形で記述される誤り」が一定数見られた.そこで,その理由について,論理学の視点から検討を加えた.児童が「結論」を過去形で記述してしまうのは,そもそも科学は「個別事象である,行った実験」から「未来にも通じる一般法則」を導出するという科学の成立過程の理解が不十分だからである.また,「個別事象」から「一般法則」を導出しようとするので「結果と結論]との間には論理の飛躍があるが,その飛躍が小さい場合,つまり「個別事象である実験結果から一般法則である結論への飛躍」が小さいと,「結論」は当然のことととらえてしまうこととも関係している.したがって,「結論が過去形で記述される誤り」を指導する際には,「①科学の成立過程」と「②結果・結論間の論理の飛躍の存在」についての理解が必要であることが示唆された.

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