日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
セッションID: 138
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日本の小学校授業における自律性支援の教授行動の評価:
Reeve and Cheon(2021)の枠組みの適用可能性の予備的検討
*北野 成親山口 悦司
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抄録

本研究では,日本の小学校において児童の主体性を重視する教育実践が展開されている一方,自律性支援の具体的な方略が十分に明確化されていないという課題を踏まえ,自己決定理論に基づく7つの教授行動を整理したReeve and Cheon(2021)の枠組みを取り上げて,日本の小学校授業における教師の教授行動の評価枠組みとしての適用可能性を予備的に検討した.具体的には,日常的に自律性支援を実践している教師1名による小学校2年生の生活科の授業1時限を対象として,7つの教授行動を同定した.その結果,「児童の視点に立つ」「児童が自分の興味を追求することを促す」「招待的な言葉を用いる」「忍耐強く対応する」の4つの教授行動が確認された.一方,「欲求を満たす形で学習活動を提示する」「説明的な理由を与える」「否定的感情を認める」の3つの教授行動は確認されなかった.このような教授行動の同定が可能であったことから,Reeve and Cheon(2021)の枠組みは日本の小学校授業における自律性支援の教授行動の評価枠組みとして適用しうる可能性が示唆された.

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