2018 年 33 巻 3 号 p. 209-212
電気は日常生活に欠かせない重要なものである. 小学校理科では3年以降の各学年で, 続いて中学, 高校と長期にわたって学習するテーマである. そこで本研究では一人ひとりの生徒が材料から作製し実験できる「回路カード実験セット」の授業での活用を目指し, 高等学校ではコンデンサの充電や放電, コンデンサの接続, キルヒホッフの法則などの教科書の内容について, 実感を伴った理解ができるように教材開発を行った. そして本教材を用いてお茶の水女子大学附属高等学校の物理の電気単元において授業実践した結果, 本教材は教科書の内容の理解に有効であることが明らかとなった. さらに個人の活動だけでなく, グループでの探究的な活動にも適した教材であることが示唆された.