2021 年 35 巻 5 号 p. 75-78
数学教育では数学を学ぶ目標がある.計算技能は算数教育の楽しみであり,この技能の習得は必要不可欠なことと考えられる.そして技能訓練の結果,算数の評価も可能であると考える.この時にはTechnologyを取り入れることは数学教育ではマイナスになる.数学教育の楽しみは問題が解ける経験の中にある.考えることを奪い去るTechnologyは数学教育には適しているとは考えられない.数学教育にとって重要な問題解決は数学を考える場である.Technologyを用いる必要性はあるのかという疑問から『思考・判断・表現力とICTの可能性』について,Technology活用は今後の数学教育にとって重要であるという立場から問題提起をする.