外科と代謝・栄養
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Print ISSN : 0389-5564
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原  著
膵頭十二指腸切除術における経胃的アプローチによる経腸栄養カテーテル留置症例の検討
宮内 洋平鈴木 大亮古川 勝規清水 宏明大塚 将之加藤 厚吉富 秀幸高屋敷 吏久保木 知高野 重紹岡村 大樹酒井 望賀川 真吾宮崎 勝
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2015 年 49 巻 4 号 p. 161-167

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抄録

【背景】現在,膵頭十二指腸切除術などの高度侵襲手術における術後早期経腸栄養管理は,感染性合併症の発生率を低減させることが報告されており,積極的な早期経腸栄養管理が求められている.しかし,経腸栄養ルートについては施設間で異なっているのが現状である.
【方法】2006年1月から2014年3月に,当院にて膵頭十二指腸切除術(幽門輪温存を含む)を施行し,経胃的アプローチによる経腸栄養カテーテル挿入を行った216例を対象とし,経腸栄養カテーテルに起因する合併症について検討した.
【結果】経腸栄養カテーテルに起因する合併症は,216例中40例(18.5%)に認めた.カテーテル抜去後の発熱が25例(11.6%)であったが,いずれも保存的治療により軽快した.腸管狭窄・捻転などの重篤な合併症は認めなかった.
【結語】膵頭十二指腸切除術における経胃的アプローチによる経腸栄養カテーテル挿入は,腸管狭窄・捻転等の重篤な合併症を認めず,安全に行い得るアプローチ法であると考えられた.

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© 2015 日本外科代謝栄養学会
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