外科と代謝・栄養
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ISSN-L : 0389-5564
臨床研究
酵素処理などにより軟化した摂食回復支援食の胃癌術後食としての応用
―初期安全性評価研究―
清水 伸幸畑尾 史彦深柄 和彦大谷 幸子関根 里恵朝倉 比都美岡本 智子稲葉 毅柴田 近福島 亮治佐々木 巌瀬戸 泰之
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2015 年 49 巻 4 号 p. 169-176

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抄録
 近年,周術期において絶食期間を短くする栄養管理法が試みられ,経口による早期栄養摂取再開に関する多くの報告がなされている.しかし食事開始時期を早めるための適切な食品を探索する試みは未だなされていない.本研究において用いた摂食回復支援食(以下,「術後食I~III」)は酵素処理を基本技術とする方法により咀嚼困難者用の食事と同程度の軟らかさに調整されている.術後早期の消化管への負担が少なく,外観が通常の食事と同様であることから患者の食欲を増進することを期待した.本研究は20歳以上75歳未満の胃全摘術施行症例で,施設で提供される術後食を術後4日目から無理なく摂食できると判断される症例に対し,術後4~9日目に3種類のNPC/N比の術後食I~IIIを順次6食ずつ提供し,喫食率・自他覚所見・臨床検査データ等を採取した.その結果,術後食I~III摂取に起因する有害事象は発生せず,本食品の胃全摘術後食として安全性が示された.
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© 2015 日本外科代謝栄養学会
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