土壌の物理性
Online ISSN : 2435-2497
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三重県の粘性土の性質に影響を与える普通ポルトランドセメントについて
ホセイン エムディザカリア成岡 市酒井 俊典
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2006 年 103 巻 p. 31-38

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抄録
普通ポルトランドセメントを用いて,三重県亀山市の粘性土の工学的な性質を改善することを考慮して室内実験を行った。 0 % , 0.2 %, 0.4 %, 0.6 %のセメント量を混入した土のせん断強度,圧縮強度,コンシステンシー限界,締固め特性,乾燥密度などを調べた。その結果,土の粘着力がセメント量の増加とともに増大すること及び内部摩擦角が高いセメント量のとき減少することが観察された。 9 ℃と 25 ℃での2種類の室内温度条件下で養生を行った供試体の圧縮試験では,供試体に与えた温度によってセメン卜量の増加が圧縮強度をより大きく増加させた。土の塑性指数は混合セメントの増加に伴い指数が減少することが分かった。塑性図にプロットした結果の具体的観察より,セメントの付加が土の体積変化,比重を増加させ,圧縮性,乾燥強さおよびタフネスを減少させたことが明らかとなった。
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© 2006 土壌物理学会
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