2006 年 104 巻 p. 51-60
近年,圃場内の土壌水分状態を把握するために,多くの土壌水分センサーが開発されている。本研究では,Profile Probe 土壌水分センサー(PR1)について,そのセンサーの影響範囲の測定をし, 黒ボク土と立川ローム土を用いてPR1のキャリブレーションを行った。圃場においてPR1を設置し, 長期測定を行った。各センサーの影響範囲は水平方向で10cm,鉛直方向で10cmとなった。黒ボク土で はDelta-T社の提案しているMineral式(有機物の少ない鉱質土壌に適用),Organic式(有機質が多い土壌に適用)ともに一致しなかった。立川ローム土ではMineral式の方が実測値と近かった。PR1の各 センサー毎の校正式の必要性を明らかにした。圃場測定においても,降雨による水分移動と水分分布が測定された。