抄録
人工肛門保有患者の術後のQOLの比較により自然排便法と洗腸療法の有効性につき検討した。対象は直腸癌術後の66人で,自然排便法30人,洗腸療法36人であった。方法はアンケート調査によっておこなった。結果は外出,仕事,職場復帰,食事制限,運動,満足度などの項目にて洗腸群が良好であり,特に皮膚炎,臭いでは洗腸群が良好であった。また,費用も洗腸群の方が安価であった。しかし,洗腸も時間手間がかかる,漏便があるなどの不満がみられ,これには洗腸間隔を長くするのが有効と思われた。洗腸療法は円滑に実施された時のみ効果的な排便管理法となりえるものであり,適応の検討とともに適切な実施方法を指導すべきである。