抄録
本研究の目的はLGBTQの子どもたちが学校においてどのような相談を行なっているのか,実際にどのような対応がなされているのかを明らかにしたうえで,今後の学校ソーシャルワークによる支援の有効性について検討することである.そのために,本研究では実際にLGBTQの子どもから相談を受ける可能性が高いと考えられる養護教諭を対象に実施したアンケート調査の分析を行った.単純集計と内容分析を行った結果,子どもたちは学校生活の諸場面や心理面,恋愛や異性への感情に関することを多く相談しており,学校教育現場では相談内容に対して個別的に対応していることが明らかになった.また,養護教諭は物理的な配慮に止まらず校内の体制づくりや教職員の理解促進・意識統一が必要であると考えていた.本稿ではこれらの解決において「個と環境の交互作用」に働きかけていくことが重要であり,スクールソーシャルワーカーの活用の可能性について示した.