2019 年 5 巻 2 号 p. A_134-A_141
プロビーム道路灯は、車両の進行方向を照射する照明器具である。この照明手法により、夜間の横断歩行者が道路の背景に対して明るくなり、その発見が夜間において容易となる。本研究では、著者らによる過去の研究をベースとし、実用化を想定したプロビーム道路灯を試作した。また、このプロビーム道路灯を用いて横断歩行者に関する静止状態の視認性評価と映像による横断歩行者の発見に関する評価を行った。その結果、試作したプロビーム道路灯により対向車線を含めた道路空間全体の視認性が十分に高く、右からのみでなく左からの横断歩行者の発見が容易となることを明らかにできた。また、プロビーム道路灯のデメリットであるまぶしさも試作灯具において許容範囲内となることがわかった。