2019 年 5 巻 2 号 p. A_20-A_26
本研究では,愛知県により行われた 2 つ自動運転車の実証実験時に観測調査を実施し、自動運転車と一般車両の挙動の相違と交通流に与える影響を分析した。その結果、単路部での単独走行時に、自動運転車は一般車両と比べて高い速度維持性能を保有することが示され、追従挙動特性については、先行車が自動運転車と一般車両の場合では傾向が異なることがわかった。また、交差点部での発進反応時間については自動運転車の方が一般車両よりも時間がかかることが示された。また、交差点での直進挙動では、流出部で一般車両との速度差が殆どなくなっているのに対し、右左折の場合は逆の傾向がみられた。さらに、停止線通過時の車頭時間より飽和交通流率を求めたところ、自動運転車が混入する場合には若干の交通流率の低下が見られた。